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環境にいいというオーガニック洗剤の正体は?


■オーガニック洗剤

 最近、スーパーの洗剤売り場でも、「ヤシから作った・・・・」、「天然素材で作ったから環境に優しい・・・」のような、いわゆる「オーガニック洗剤」が見られるようになりました。
 それらの、うたい文句は、「合成洗剤は危険!」、「合成洗剤はアトピーの原因」、「石けんは石けんカスが出て使いにくい、それに有機物負荷が大きい」・・・・そして、オーガニック洗剤は、安全性も高く、環境にも優しい・・・と続きます・
 まるで、夢のような洗剤で、合成洗剤ユーザだけでなく、石けんユーザも使いたくなるような宣伝をしています。
オーガニック洗剤は本当に夢の洗剤なのでしょうか? オーガニック洗剤の成分、そして洗浄力試験結果をあわせて、オーガニック洗剤の正体を見てみたいと思います。
 
環境にいいという高価な外資系洗剤の中身はどんなもの?

 訪間販売やテレホンショップなどでは、しばしば「あっ!」と驚くような洗剤の広告が行われています。絨毯のシミがこするだけで取れたり、一さじの洗剤で皿が何枚も洗えたり、そのうえ環境にもとても良いとかいう話もあったり。これらはほとんど外資系の洗剤で、「限られたひとに」などとの口上で一般の店には販売されていません。おもわず「買った!」と叫ぴたくなってしまいますね。
本当にこのような洗剤は環境に良くて、よく落ちるのでしょうか。なにか日本のメーカーには真似のできないすごい成分が入っているのでしょうか?

 まず、次の成分の羅列を見てください。「アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム」「脂肪酸アルカノールアミド」「ポリオキシエチレンアルキルエーテル」「アルキルアミンオキシド」「ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩」「α‐オレフィンスルホン酸塩」「直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩」「ポリオキシエチレン脂肪酸エステル塩」…これらは、日本で現在販売されているごく一般の台所用洗剤に便用されている界面活性剤の一覧です。

 次に、外資系台所洗剤に記載されている成分の例を記載してみましょう。成分=界面活性剤「アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、アルキルアミンオキシド」あれ、さっきの普通の洗剤に便われている成分ばっかりですね。そうです。生分解性が高く、洗浄力も高い界面活性剤は、すでによく知られているだけではなく、外資系を含め日本で販売される洗剤のみならず化学薬品)は、すべて「化審法」(「化学物質の審査及ぴ製造等の規制に関する法律」)という法律に基づき登録・公開された成分しか便用できません。ですから、仮りに誰も知らないすごい界面活性剤の入った洗剤があったとしても、日本では販売できないのです。

 環境への影響、洗浄力は、成分・組成によって決まります。普通の洗剤の成分が主成分の外資系洗荊が、普通の洗剤より格段に環境に良いと恩いますか?洗浄力が格段に高いと恩いますか?
 外資系洗剤がとても良く恩えるのは、宜伝の巧みさによるものです。普通の洗剤でも似たような生分解性なのにそれを言わなかったり、普通の洗剤でもできることをあたかもその製品だからできるように言ったり、一般的な標準便用濃度なのにすごく少量で効くように見せたり。
 
 外資系洗剤の広告すべてが誇大とは言いませんが、宣伝をそのまま信じるのではなく、よく考えましょう。「環境を良くしようというのになぜ、販売を限定するのか?」
 そしてよく考えたうえで、それでも欲しくなったときには、決断前に商品、メーカーの名前でインターネット検索をかけ、「だまされた!」という人たちのホームページがヒットしないことをよく確認しましょう。
(石けん・洗剤100の知識から一部引用)